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京都・烏丸でオーダースーツをつくるならVOGA(ヴォーガ)

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【スタッフコラム】夏場のスーツは暑いのか

いつもVOGAをご愛顧いただき、ありがとうございます。

さて、不定期にお送りしている【スタッフコラム】コーナーです。

前回のコラム回より少し間があいてしまいましたね。

楽しみにされていた方…大変申し訳ございません!

お待たせいたしました。笑

そんな本日のタイトルは「夏場のスーツは暑いのか」ということですが…

いやこの連日の猛暑日、暑く無い訳がございません。
もはや、何を着ていても暑いのではないかと思っております。

更に今年の6月の中旬から下旬にかけては記録的な猛暑日だったということで、日常的な暮らしをしているだけでも熱中症になってしまうリスクが爆上がりしてしまうそんな令和4年の夏の日々ですが…

実は私辻村、もといVOGAのスタッフは基本的に「夏場でもジャケット、ネクタイ着用」が義務付けられております。

そもそもテーラーサロンスタッフなので、礼節やビジネス的観点から見ても着用を義務付けられているのは当たり前の話というのは前提にあるのですが

ただ、それでも日々ご来店いただいておりますお客様より「その恰好(スーツ姿)で1日過ごしていて暑くないの??」と、よく聞かれます。

実際のところ、室内に在中している限りは勿論問題無いのですが、一度外に出てしまうとやはりすぐに汗をかいてしまいます。

正直、とっても暑いです。

ただ、これは私自身の主観も入りますが「熱中症で倒れてしまうかもしれない」「熱が籠って、動き辛い」と、いったスーツを着用している上に置いて起こり得る「夏場の深刻なトラブル」というものに見舞われたことは、実は無いです。

「慣れてきたのかなー」と、単純に考えていた時もあるのですが、実は紐解いていくとちゃんとした理由があるのです。

「ウール生地の織り方や使用するウールの種類、スーツの作り方でここまで着心地が変わるのか」と、少しでも今回のブログをお読みいただき、ご興味を抱いてもらえたらと思います。

①そもそもウールは夏場において非常に優れた性質を持った素材

恐らく「ウール」と聞くと「肉厚で暖かいセーターやマフラー」を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実際のところ「マフラーやセーターに使われるウール」と「スーツに使われるウール」は同じ「ウール」というカテゴリに含まれますが、ほぼ別のものとお考えいただいたほうがいいかもしれません。

ウールには吸湿性と発散性、そして保湿性も同時に高いという非常に優れた天然素材です。

それぞれの特性を活かした撚り方で、用途を分けた使い方が可能になるという何とも優れた高級素材、それがウールなのです。

夏場に使われるウールはその「吸湿性や発散性」に着目して織られております。特に「メリノウール100%」で織られた生地はその性質が生かされておりますので大変オススメです。

※ちなみに画像の生地はREDAのICESENSEです。体感温度マイナス10°に感じられるという春夏向け素材です。

②平織という春夏スーツにうってつけの織り技法

生地の織り方でそもそもの着心地も変化します。

生地の織り方において「春夏向け」とよく言われるのが「平織り」と呼ばれる技法です。

経糸1本、緯糸1本交互に交差させ織っていくという非常にシンプルな織り技法です。

その分、耐久性が高く、シャリ感があり、サラサラとした着心地を感じることができます。

ちなみに上の画像は当店人気ファブリックシリーズウェインシールのカラーストーリーです。

このファブリックコレクションは全て平織で織られています。実際、私もこのファブリックのジャケットを着用しておりますが、汗をかいても非常にさらっとした着心地となっており、確かにこれは夏場に重宝する生地だと実感します。

ちなみに細番手の糸だと接地面積も少なくなるのでより効果を実感できます。

いいウールで織られる平織の生地ほど、より夏場を快適に過ごせる効果が期待できますね。

③柔らかさと軽さを実感できる仕立て方

極めつけは「スーツの仕立て方」です。

スーツ、ジャケットもはや皆様が見慣れたファッションアイテムですが、その制作工程は非常に奥が深いです。

一番外身になる「表地」。
これが皆様が日頃思い描く「スーツの生地」ですが、実際はスーツの内側に張られる「裏地」など目に見えない部分にもスーツの生地は存在し、実際にお客様にも沢山裏地を選びつづけていただいております。

ただ、その「表地」以外の部分を極力なくし、「表地一枚」のみでスーツ、ジャケットを仕立てる方法、それが「アンコン仕立て」です。

当店の「NAPOLI LINE」はその縫製方法でお誂えするラインとなっております。

表地以外の部分を極力省くことにより「柔らかさ」と「軽さ」、「ハリ感」を無くすことにより「自然体な着心地」を体感できる、色気と柔らかさを重視するイタリア発祥の技法です。

着用時のストレスが軽減されるだけでも、日々のお仕事が快適になるかと思います。

この技法はどの時期にお仕立ていただいても、とても着心地が柔らかく、大変オススメなのですが、汗などの不快な着心地と戦う夏場にこそ、一度試していただきたい縫製です。

いかがでしょうか??

主に3つの要因があって、夏場でも「スーツを問題なく着れる」のかなと私は考えております。

同僚の方などに「同じようなスーツを着ているのに…」と、思っていても実際の「中身」は全く違うものをお召しになられているかもしれませんね…。

もし、次の春夏の時期にスーツを買い替えるなら、是非ご参考にしてみてください。

本日もお読みいただき、ありがとうございました!


【ブログ作成者】

元日本代表が着用するジャージーなスーツ

夏場を乗り切るウール100%スーツ

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